【勉強会メモ】カイゼン・ジャーニー / たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで (発刊イベント)
- 日時:2018-03-12(月)19:30 - 21:30
- 場所:TIS株式会社 大阪本社
著者のおふたりによる発刊イベントに行ってきました。以降のメモを読んでいただければわかりますが、予想通りおふたりの想いのこもったアツい内容でした。
カイゼン・ジャーニーは現場を変えたいと考えているエンジニアがひとりからでも現場を改善していくのを支えるための、カイゼンの旅のガイド本です。それと同時に著者のおふたりにとってはこの本の執筆活動自体がエンジニアの現場に向けたカイゼンの旅でもあると感じました。
市谷さんの説明にもありますが、この本の想定読者は仕事の経験が浅い人ということなので、ある程度経験を積んでスクラムも経験している私はメインの読者層ではないかもしれません。しかし、現場を変えたいカイゼンしたいという思いは同じで、今回のイベントもとても共感出来る内容だったので、もしも孤軍奮闘している若者に出会ったらこの本を薦めたいと感じました。ただ、その若者に胸を張って「あなたは何者なのか?」と言えるような人間になるためには、自分自身もまだまだカイゼンの旅を続けていく必要があると感じたイベントでもありました。
書籍『カイゼン・ジャーニー』について
市谷さん
インセプションデッキで説明
なぜわれわれはここにいるのか?
現場、仕事場を変えていく人たちに寄り添う存在をつくりたい
- 自分たちの状況を変えるというのは一人で始める事が多い
- 周りの巻き込みを助ける本
エレベータピッチ
- まだ周りを巻き込めていない状況で
- チームでの仕事のやり方をより良くしたい
- チームの外側にいる人も上手く巻き込みたい
仕事の経験がまだ浅い人たちを想定読者とした
⇒変化の旅に向けたガイドブック
「ストーリー」と「解説」
- 解説:仕事に必要なプラクティスの理解
- ストーリー:導入のための背景、前提、応用の理解⇒ストーリーの追体験
3部作
- ひとり→チーム→チームを超える
- 理解の段階的な積み上げ
- 自分の状況にあわせた読み方ができる
ストーリー
- 著者の体験をベースとしている
- 現実感と実践レベルの知識
パッケージデザイン
Ver.1→ドラクエっぽい→変更
ご近所さんを探せ
やらないことリスト
- コンフリクトを恐れる
- 著者や編集さんとの衝突を恐れない
- 尊敬と信頼をもって衝突する
- 妥協
- 世の中に出す→誠実に取り組む
技術的な解決策
- 自分から缶詰合宿
- 月1,2回
- 寝ない
- 夜の時間を使う、徹夜数回
- レビューはユーザーテスト
- 読む、ひたすら読む
- テストコードやCIがない
- バグの検知が人力
- 「ざらざら」を「つるつる」にする
- 名分をかけるわけではない→下手くそは時間をかけるしかない
トレードオフスライダー
Q>D>S>C
- Q(品質)…つるつるになるまで
- D(納期)…締切
- S(範囲)…1章分追加、付録追加
- C(費用)…合宿、イラスト
夜も眠れない問題
- 3回挫折→できるのか?
- 最初の構想は2014年
- 会社の立ち上げと重なってギブアップ2回
- 自分でやるしかない
- やれない理由はいくらでもある
⇒だからこそバディはかけがえが無い
期間をみきわめる
- 構想から数えると4年
- 実質的に書いたのは4ヶ月
何がどれだけ必要か
ありったけのパッション
How To Read カイゼン・ジャーニー
新井さん
遡ること2015年
2015年9〜1月
- 第1部がだいたいできあがる
- 起承転結・ストーリー・まとめ
- 片鱗はあるが今の役に立った?
2016年1月
- 旬がなくなったテーマだった
- モチベーションなくなり
- 全文章が没
- 編集者にお詫び
2017年秋
- 8月に声をかけられ
- 10月初旬…殴り書き
- 11月初旬…校了予定
- 11月中旬…追加(付録など)
- 1月中旬まで悪あがき
どうやって書いたか
- 一気に書く
- 確認・遂行
- 読者に押し付けの著者のエゴはないか
1週間合計45時間⇒マネしない方が良い
- 平日
- 朝2時間
- 日中は会社業務
- 夜3時間
- 土日は全部執筆
- 土日10時間
12/23だけ脳みそを完全停止
- 国語力…天才10分、凡人2時間
- エンジニアリング要素必要
- チームビルディング
- コミュニケーションなど
- 合宿から合宿のはしご
- 神奈川、東京、千葉
How To Read
ひとりでも始める
- タスクマネジメント、タスクボード、朝会、ふりかえり
- この4つから始めるのがよい
- まずやってみる
チーム
- 問題ありません問題
- メリハリがない
- ファイブフィンガーを使おう
- 足りない指は何が原因か聞いてみる
- マンネリ化を避ける
- がんばりすぎるのも良くない
チームで強くなる
- 新しいメンバーが入ってくる時
- モブプログラミング
- メンバーの成長とチームの成長
- 一体感
- 全員が犯人であり全員がヒーロー
5つの価値
- 越境
- 自分から始める
- フィードバック
- リフレーミング
- 巻き込み巻き込まれる
Why #1
- 変化の兆しを感じた時に機会を逃すか?
- 疲れるし大変だし
- 自らの足で同じバスに乗り込もう
- 大義・信頼
- 感謝
- ぼっちでもできること
- 自らの意思で何かをやろうと決めた時にその波紋が何かを呼ぶ
Why #2
- 自分の定義を変えてみる
- 会社で初のパターン
- 書籍を書く、副業
- 起業や執筆で定義が変わる経験
- 管理職→残業の定義が変わる
- 副業→労働の定義が変わる
- 会社起業→時間の定義が変わる
- 自分から始めフレームを変える
- 社内外の共感する仲間を作る
- 巻き込み巻き込まれていく
- 気がついたら越境している
- 5つの価値がサイクルする(境目がない)
- 越境、自分から始める、フィードバック、リフレーミング、巻き込み巻き込まれる
- 孤軍奮闘している相棒に
あとがきにかえて
われわれはなぜここにいるのか?
- 問いに答えられないことはある
- 答えられないことが重たくなってどうしても向き合わなければならないことがある
大切なのは答えではなくて問い
- 答えは状況や受け取り方によって変わる
- 問いが良い状況を生む
「あなたは何者なのか」という問い
- 人を立ち返らせるほどの問いは貴重
- 良い問いを得るということはとても貴重なこと
生きるとは、問いを作り続けること
立ち返りの問いは?
- いろんな物語に触れて自分の物語を紡ごう
- 問いは人の生きざまのなかに現れる
補足
サポートサイト
書籍で紹介したスライドのリンクやイラストなど
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