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レディオキャットハテナ

【読書メモ】コーチングの手法と実践がよ〜くわかる本

近年、アジャイルな開発のプラクティスやチームのマネジメントでコーチングの手法が取り入れられることが多いので、その手法を紹介している本を見つけて読んでみることにした。

コーチング(英:coaching)とは、促進的アプローチ、指導的アプローチで、クライアントの学習や成長、変化を促し、相手の潜在能力を解放させ、最大限に力を発揮させること目指す能力開発法、クライアントを支援するための相談(コンサルテーション)の一形態である。ただし、世界的に合意された明確な定義は存在しない。

コーチング - Wikipedia

そもそもコーチングとは何なのか、何をしたらコーチングなのかもよくわかっていなかったのだが、Wikipediaによると上記の通り概念的なもので、明確な定義は存在しないようなので、あまり深く考えず、「個人や複数人で構成されるチーム・組織のパフォーマンスを上げるための支援の手法」ぐらいでとらえることにした。

前半はコーチングの基礎的なスキルの話で、コミュニケーションのとり方やチーム活動での人間的な課題発見に役立ちそうな知識が紹介されている。後半になると発展的なコーチング手法の話になってきてカウンセリングや心理学の話まで紹介されている。このあたりはそれぞれの手法ごとに学会があったり、深く研究もされていて、それだけで1冊の本になるようなものなので、概要レベルの紹介になっているが、私個人の今回の読書の目的からすると概要レベルで十分だった。

コーチングのカバーしている範囲が非常に幅広いので深い知識を得るのは熟練を要すると思うが、アジャイルな開発やチームのマネジメントで活かすにはひとまず体系的な知識と手法の概要を把握しておけば十分なのでとても参考になった。

コーチングとは?

コーチングの3原則

  • 人は誰もが自分で答えを見つけ出す力を持っている
  • 人は誰もがパーフェクトな存在である
  • 人は誰もが限りない可能性を持っている

好意返報性の法則

  • 自分に好意を持ってくれる相手には好意を返したくなるという法則

コーチに求められる資質

  • 解決志向
  • 共感的理解

コーチングの進め方基本5ステップ

  1. 安心&リラックス
  2. 現状確認
  3. 目標設定
  4. リソース探し
  5. 行動計画

時間とスペースの確保

  • まとまった時間(30分以上)
  • 座り方(90〜120度)

YESセット

  • YESと言いたくなる話題を振って相手に3回”YES"を言わせる

コーチングの基本スキル

  • ペーシング&ミラーリング
    • ノリをあわせて安心感を与える
    • ペーシング
      • 話すペースをあわせる
    • ミラーリング
      • 見た目をあわせる
  • 承認のスキル
    • 相手を認めて強みに目を向けてもらう
  • フィードバック
    • 見たまま、感じたままを伝えて気づいてもらう
  • 傾聴と質問
    • 頭を整理し発想を広げる

傾聴スキル

  • アイコンタクト
  • うなずきとあいづち
  • おうむ返し

傾聴を妨げる8つのブロック

  • 評価・批判
  • 自分の意見
  • 競争意識
  • 勝手な推測
  • 先入観
  • 興味関心
  • 同一視
  • 感情にとらわれる

→これらは直接的な会話だけでなく内的会話にも現れてしまう

パワフル・クエスチョン

  • 視野を広げたり本質的な部分に切り込む質問

フレーミング

  • 違った視点から捉え直す

ナラティブ・セラピー

  • 人と問題を切り離して物語化する

※参考

「ナラティブ・アプローチ」とは? - 『日本の人事部』

IメッセージとYOUメッセージ

  • Iメッセージ
    • 私はこう思ったという伝え方
  • YOUメッセージ
    • あなたはこうだという断定的な伝え方
    • 上から目線や断定口調になって伝わらない

上司・部下間のコミュニケーション

「無知」の技法NotKnowing

「無知」の技法NotKnowing

コーチングを生み出した心理学・カウンセリング手法

コーチが学んでいる心理学メソッド・関連手法