【勉強会メモ】自己組織化されたチームへの道筋
- 日時:2019-03-18(月)19:30 - 21:30
- 場所:株式会社ラクス 大阪オフィス
いつもお世話になっているDevLove関西さんですが、今回は弊社にお招きして開催して頂きました。いつも様々な学びを頂いているのでささやかながらお返しできて嬉しいです。
今回は「自己組織化」をテーマに2つの発表を聴きました。1つ目は自己組織化されたチームが得られるメリットにフォーカスした内容で、2つ目はそもそも自己組織化って何だろう?という問いかけを与えられる内容でした。それぞれ違った切り口の発表で、一度立ち止まって「自己組織化」について深く考える機会を得られたように思います。スクラムガイドにも書かれているように、自己組織化されたチームを目指すことは大事なことではありますが、手段が先行してしまうと却ってチームを壊してしまう危うさもあると感じました。
Managerを求められながら尖ったEngineerであるために自己組織化チームに挑む
藤井さん
- ある程度のキャリアを積んだエンジニアにマネジメントを求めることは普通にある
- 組織構造があればマネジメっとは必須
- 経年でいつかスポットが当たる
- 次第にマネジメントの楽しさを覚える
- 気がつくとコード書いていない
コンテキスト
- 組織の責任者
- 課長という職責
- 初級管理者
- 部下は数名
- とあるサービスの開発・運用
- サービス開発のためにプロジェクト立ち上げ
- プロジェクトチームには社員以外も加わっていた
- スクラムを取り入れていた
初級管理者
- 係長、主任、主査、リーダー
- 部下・後輩に対する指導力
- 担当業務について高い専門能力
- 幹部候補生
初級管理者の3つのタイプ
- マネジメント中心型
- バランス型
- 専門能力中心型
どれに向いているとかではない
- マネジメント中心型でも専門能力を高める努力は重要
- 自立心を持つ
- サービスの開発運用で成果を出す
仮説を立てる
チームが自己組織化されていれば自分のエンジニアリングを損なわずに結果をだすことができるのではないか?
自己組織化チーム
作業を成し遂げるための最善の索をチーム外からの支持ではなく自分たちで選択する (スクラムガイド)
HRTの原則
類似性と相違性のバランスの上に作られる
ELASTIC LEADER SHIP
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Management 3.0
自己組織化チーム=ほったらかしできるチーム?
自己組織化チームに向けて
権限を与える制約を整える
- 安心
- チーム自身が権限について安心できる
- スコープ
- 自発的に動ける範囲を確保する
- 自由な立場
- 自由に立場を変えられる状況を作る
実際に取り組む
- 透明性
- タスクはPull
- モブプログラミング(安心、スコープ、自由な立場)
透明性
- プロセスの用語を参加者全員で共有
- 作業する人とそのインクリメントを検査する人が「完成」の定義を共有
- 自分たちも見えていないと説明できない
- スクラムイベントをきちんと計画通りに実施
- 見積もりは相対見積もりと時間見積もり
- POの安心感と自分たちの安心感
- デイリースクラムの司会を当番で回す
- 問題をあえて放置することで以外な活躍をする人がチームから出てくる
- デイリースクラムは毎日いろいろな工夫を凝らせる場であり取り返しが付きやすい
タスクはPull
- 担当者を割り当てることをすると進捗把握することになりがち
- タスクは場に浮かびあがっている状況をつくる
- タスクを宙に浮かすためにタスクのWhy What How
モブプログラミング
- チームの共感認識を築いていくのにとても良い
- 進捗について自信を持てる
- 相互に良い意味で監視
- モブプロを取り入れなかった場合、各個人のタスクを把握し続ける必要が出てくる
任せる領域
- 自然と特定の分野のプロが生まれてくる
- プロを軸にするノリが生まれる
- プロに弟子入り制度をつくる
- うまく弟子が育ってきたらその弟子を軸に置く
- 流れを回す
結果どうだったか?
- 自身が組み込まれていなくても自走するような流れにすることができた
- スクラムイベントには参加
- マネージャー業をしている間もチームが自走
- 自分もスポット的にタスクをPull
- 全体を俯瞰する視座を持つ
自身の領域を確保する信用を獲得していくことから
自己組織化についてなにか話す
@spring_aki さん
自己組織化ってなんだろう?
- どういう状態
- そもそもなぜ自己組織化するか?したいのか?
※私が議論した内容
- ひとつの生命のように行動できる組織 - 誰かが欠けてもカバーできる - 自主的にリーダーシップを取れる
- 自己=自分たちで
- 組織的な動きをする?
ひとりならどうか?
- 自己組織化とはいわない。自律的であるとはいえる
自己組織化とは
- 自律的な行動を取れればいい?
- 自律的なチームとは?
人にフォーカス
- 人と一緒に働くにはその人についてのことを知らなければ
- まずは知らないということを知る
互いと自分を知る
- なぜ知るのか
- 相手のことをよく考えないとうまくコミュニケーションとれない
- モチベーション
- 喜怒哀楽のトリガー
- 考え方、自分が何を考え、なぜそう考えるのか
- 価値観
- こんなとき自分ならこうする、ケーススタディ
⇒これを持ち帰ってやればうまくいくわけではない
これらを知りながら自分のことも知る
自分たちの働き方に合意する
- 日々の過ごし方、働き方
- 取り組む姿勢
- ルールではない
自分自身にオーナーシップを持つ
- 所有権、所有者、責任感、当事者意識
- 責任が一番近い?
- 自分自身の生き方、行動に自分で責任を持てる選択
- なにかするのもやらないのも選択、できないのは誰かのせいでもない
自分から変わる
- 自分がコントロールしたいだけってことはないか?
- 優越の箱に入っていませんか?
- 「まだまだだよねー」を1回やってしまうと、次もそんなつもりない発言も相手にフィルターがかかってしまう
- 自分の内面を探索して人に伝えるのは難しい
- そもそも自分が気づいていない思い込みに気づくことが難しい
リーダー、マネージャ、管理職のみなさんへ
自己組織化させるためにはどうしたらいいか?と思ってませんか?
- 自分自身が学び、成長する
- 権限委譲し、支援する
- 相互リスペクト
「任すからやっといて」⇒権限委譲?
- どれだけ権限委譲しているか?
- 権限委譲された人は自由に動けている?
- 権限委譲された人は困っていないか?
HRTの原則
- 上司部下関係なく相互にHRTの原則が守れているか?
- あらゆる人間関係の衝突は謙虚・尊敬・信頼の欠如によるもの
試してみることに、失敗はない
- 人は失敗を通じてしか学ばない
- 失敗を経験し、自ら変わろうとする
- 試行と学習がセットで繰り返し行われるとき、大きな推進力が得られる
Have fun
- 楽しむ
好奇心は簡単に死ぬんやで。あんたが殺したんや。
自己組織化ってなんだろう
- どういう状態?
- そもそもなぜ自己組織化するか?
- なぜ自己組織化したいか?