【勉強会】Scrum Masterの現場
- 日時:2019-02-08(金)19:30 - 21:30
- 場所:MonotaRO 梅田オフィス (ハービス大阪6F)
スクラムマスターをテーマにした勉強会というのは今まではあまりないテーマの気がします。アジャイルやスクラムが世の中に浸透してきて関心が高まっているのを感じました。
2つのセッションとも、スクラムをやりたいという想いはあるものの、実際にやってみると様々な課題に直面し、チームをうまく巻き込みながらより良いやり方を模索してきたことが非常によく伝わってきました。また、結局はスクラムの原則にある目的を理解して正しく実践していくことが大事であることを学びとしていると感じました。
ちなみに、スクラムクイズは私たちのチームも実践していますがスクラムに取り組むチームの成熟度を上げていくには良いプラクティスだと思います。
スクラムマスターとは
@yohhatu さん
導入として以下のような書籍やサイトが紹介
0から始めた!スクラム導入から今日まで~初心者スクラムマスター奮闘記~
www.slideshare.net
スクラム導入
どんな想いで広めますか?
1度目
- 憧れ
→思いが弱く、広め方もわからず、メンバーの入れ替わりで自然消滅
2度目のきっかけ
- 現プロセスの課題⇒ユーザーに寄り添った開発
- ビジネス感覚を持ったソフトエンジニアを目指す⇒PDCAのCAを強化
- 同じチームでも知らないことが多い⇒チームで成長
- 憧れ
情熱と目的を持って広めていく⇒エバンジェリスト
どうやって詳しくなるか?
- 本を読んでも今の自分にぴったりな答えは書かれていない
- 経験がないと課題にも気づけない
経験豊富な方々の意見を聞きにいく⇒社外コミュニテイ
- 同じように頑張っている人と話せることで勇気をもらえる
どんな方法で広めるか?
勉強会の開催
- 月1開催を半年間
- 対話しやすいように少人数
- 内容
- ポイント
- 自分ごととして考えられるように
- 参加者もアウトプットする場
- 忙しい時間を割いていただくので感謝を忘れずに
まとめ
- エバンジェリストとして
- 広めるためにはフオロワーが重要
- 社外にも目を向ける
- 勉強して終わりにしない
- 対話の時間を設ける
- やろう!とはならない
- 実験しよう→やらないとわからないことも多い
スクラム実践
スプリント
目的を理解する
スクラムクイズ
例題
忘れる頃に質問することで記憶に定着⇒目的を再認識する場
- スプリントレビューの目的は?
- 答える
- あれ?できていないね?どうしたらできる?
効果が出た点
- 透明性が高まって自己組織化が進んだ
- プランニングで作業漏れを予防
- プランニングで認識のズレを修正
- 負荷の偏りの把握
- 成果物の価値について意識が高まる
- プロダクトバックログの順序によって価値を考慮
- 定量的なデータが取れる
- ベロシティでこなせる量が把握できる
スクラムマスターの力不足だった点
実感したこと
- スクラム自体は何も解決しない
- 支援は難しい
- 色々な経験がないと支援は難しい
スクラムガイドは忠実に
- 今のプロセスに合わないからといって一部でも変えるとそこは失敗する
- 目的が大事
今後
- 開発全体を巻き込んだスクラムにしたい
- そのためにも今を徐々に良くしていく
3年間の失敗から学んで、やっとスクラムに向き合う準備ができた話
遠藤 良さん
スクラムと出会い、「うまくいかない」を繰り返して 価値観やマインドはどう変化した?
経歴
こんな価値観
- 計画主義
- 計画通り終わらせる
- リソース効率
- 人月工数
- 費用対効果
- 指示に従う
Ep.1 プラクティスに出会う
- 新しい環境への期待
- いままでの価値観
- はじめてのWeb業界
上長から
- チームをまとめてみようか
- プロジェクト計画
- 取締役会で説明しよう
- ふりかえりやってみたら?
- 看板作ったら?
- 計画は更新すればいいから
不安
- 新しいプラクティス
- 中途のプレッシャー
- 新しい環境への期待
中途のプレッシャー
↓
今までの価値観→増
- 過去のやり方を踏襲
- MTGの時間は増加
- パフォーマンス低下
(うまくいかないぞ…)
銀の弾丸はなかった!
(価値観を変えていかないと失敗する)
Ep.2 POもSMもいないチーム
運用チームリーダー
- 大量の残タスク
- 着手中タスクだらけ
- 常に割り込み発生
上長から
- 1週間スプリントでリズム作るといいよ
- バックログ運用してみたら?
- スプリントレビューは参加するよ
⇒今度こそスクラムだ!
- PBI…SpreadSheet、Jira
- スクラムイベント…ふりかえりを定期的に実施して改善
- プロセス改善…現実をみた上で改善
現実
- これ、最終誰が決めるの?
- お客さんに言われたのでやってください
- これはxxさんタスク
(これがアジャイル?チーム開発?)
Ep.3 学びを捨てたスクラムチーム
上長から
(スクラムマスターがんばるぞ!)
- リリースは10ヶ月先
- POはスクラム初心者
- 毎回スプリント完了しない
ドン勝!
- スプリントを完了できるチームに
- スクラム理解も深まる
- 順調にアルファ版リリース
実際
- POがスコープ削ってくれるでしょ?
- やってみないとわからないけど一旦オッケー(プランニング)
- ベータ版リリースを乗り越えよう
(まあスプリントは完了しているし…)
- POとの対立
- リリース直前トラブル
- 燃え尽きるチームとPBI
現実
- エンジニアのSMを0.5借りられない?
- 社外コミッターの皆さんに協力してもらおう
- 今週の土曜だけがんばりゃリカバリできそう
結果
- 便利な人
- SMがハンドリング
- 毎週土曜出勤
何がまずかった?
気づいたら開発メンバーの仕事をしていた
「チームは何を学んでいるの?」
- 不確実性に向き合ってる?
- 何を学んだ?
- チームの認識あってるのかな?
- チームはどうありたいの?
エピローグ
こんな価値観に変わった
- 実験してみよう
- 行動からチームが学ぶことが大切
- ユーザー価値
- チームの中だけに目を向けない
- あるべき姿
- どうありたいか?の最初の問いかけ
試してみることに失敗はない
- デイリースクラムに集まらない⇒怒ってみる
いまやるべきことに集中するための場をつくる
チームが変わるきっかけを一緒に探す
- 2チームに分かれてふりかえりして発表
- 心理的安全性ゲーム