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【読書メモ】21世紀の共感文章術

21世紀の共感文章術

21世紀の共感文章術

  • 作者:坪田 知己
  • 発売日: 2016/09/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

最近、文章術の基礎的な本をいくつか読み漁ってきましたが、やはりそれだけではなく共感を呼ぶ良い文章を書くという発展・応用的な視点も取り入れたいという思いからこの本を手に取りました。技術はもちろん大切ですが、伝える内容と情熱も大切であり3つがセットである(後述)という点が本書のポイントだと思います。ただ、読み手が何を求めているかを意識して伝えたい内容を絞るということは今まで読んできたどの本でも言葉を変えて言われていることであり、本質的には同じことのように思いました。

著者は新聞記者として勤めた経験を持ち、いろいろな人が書いた文章を添削、指導されているかたです。情報のあふれる時代だからこそ、「自分の文章」を書くことが大切であると冒頭の「はじめに」で述べています。

「3秒、30秒、3分」の法則

著者によると人の注意力は次の3段階の法則があるとのことです。

  • 初めの3秒を使って「要・不要」を判断
  • 30秒でリード文、第1段落を読む
  • 興味が湧くと3分を使うが、つまらなければそれ以降は見ない

3秒で興味を持ってもらえるタイトル、30秒で読みたいと思える書きだし、3分で飽きさせない文章の書き方が大切ということです。

やや脱線しますが、同じような法則で人間関係が決まるという話もあります。本質的には同じかもしれません。

  • 第一印象(3秒)=文章のタイトル
  • 挨拶・自己紹介(30秒)=冒頭の文章
  • 話の内容(3分)=文章の内容

www.lifehacker.jp

いい文章の3条件

いい文章は次の3つの条件が揃っていることが重要だと著者は述べています。

  1. 何を言いたいのかが明快・簡潔
  2. リズム感があって読みやすい
  3. 筆者の気持ちが伝わる

技術的にどうこうではなく、状態に着目している点が本書の特徴です。もちろんこの3つの条件を揃えるためにはある程度の技術が必要だと思いますが、技術だけではないという意味で状態に着目していると思いました。

5つのチェックポイント「かきくけこ」

良い文章を書くための観点と書き方について一通り説明した後のチェックポイントとして頭文字をとって「かきくけこ」で説明されています。

  • (カ) 書き初め 読者を引き込む工夫が大事
  • (キ) キラーメッセージ 「これが言いたい」の一文を書けていますか?
  • (ク) 組み立て 構成を考えましょう
  • (ケ) 結語 どういう言葉で終わるかが大事
  • (コ) 語順を入れ替えると、流れがよくなるところに注意しましょう

この5つはやや技術的な要素になっています。前述の3つの条件を満たすことを意識して5つの技術を使いこなすということです。

文章を書くための3点セット

共感を呼ぶ文章を書くためには、技術だけがあってもダメで、次の3点セットが必要だと述べています。

  • 書く技術
  • 書く内容
  • 書こうとする情熱

技術はもちろん大事ですが、そもそも魅力的な内容であり、書き手にそれを伝えたいという思いがあって良い文章が書けるのです。

【読書メモ】日本語練習帳

日本語練習帳 (岩波新書)

日本語練習帳 (岩波新書)

  • 作者:大野 晋
  • 発売日: 1999/01/20
  • メディア: 新書

文章の書き方の本としては言わずと知れた名著ですが、ちゃんと読んだことがなかったので読みました。先日読んだ『 クレイジーで行こう! 』でも、正しい日本語を使うために、著者がこの本を社員に紹介していることが書かれていたので、読んでみたいという気持ちがいっそう高まって一気に読みました(余談ですがこのように読書で得た情報をきっかけに自分に動機づけして一気に本を読むのも読書のテクニックの1つだと思います)。

本書は、タイトルの通り正しい日本語を使うための思考の訓練書です。単なる文法理論や論理的な文章術だけでなく、言葉ひとつひとつが生まれた歴史的背景まで遡って意味を考えることで、正しい言葉を選んで使うことができるようになります。読んでみると、日本語の奥深さを改めて実感するとともに自分がいかに適当に言葉を選んでアウトプットしていたか気付かされます。

ものごとの理解を深めるための言葉

本書では、「思う」と「考える」はどう違うのか?が例にあげられ、まず単語の意味の違いに敏感になることが求められています。その言葉が生まれた背景まで遡った解説を読むことで、微妙な違いを表現するためにそれぞれの言葉が必要であったことを理解し、正しい言葉を選ぶ思考が得られます。

異文化の輸入によって意味づけされ拡張してきた言葉

著者によると、ヤマトコトバという古い言語体系が確立した古代の日本にはまだ文字がなかったようです。その後、中国文明と一緒に漢字が輸入された時、儒教や仏教、医学や薬学を学ぶために漢字を取り入れて、日本語の漢字が生まれました。同じように明治時代にはヨーロッパ文化を取り入れて片仮名が生まれています。

日本人は非常に忠実に、「この言葉の由来は何か」ということを字で書き分けています。漢字以前のヤマトコトバは平仮名、中国文明から来た概念や言葉は、漢字で書いています。ヨーロッパ文明から来た言葉は片仮名です。

言葉の背後にある由来や意味を理解したいという思いから漢字や片仮名が生まれてきたことがわかります。つまり、日本人は異文化や他者を理解するために自身の言葉を拡張し、豊かな文章表現力を身につけてきた民族なのです。

敬語も輸入によって生まれた

人を上下でとらえる敬語は中国の家父長制の考え方が輸入されてから漢語とともに広まったようです。そのため、ヤマトコトバに由来する言葉には相手を上下で扱うものはありません。そのかわり遠近で扱います。近く(内)が親愛、遠く(外)が尊敬になります。自分のことを「うち」というのもこれに由来します。次のような表現がヤマトコトバに由来する尊敬語の元になっています。

  • 近くのものは「こ」や「そ」で表す
    • 「これ」「それ」「こなた」「そなた」
  • 遠くのものは「あ」や「か」で表す
    • 「あれ」「かれ」「あなた」「かなた」

家の外=自然に起きることは自分の力ではどうにもならないものとし、畏敬を込めて表す言葉がやがて尊敬語として扱われうようになりました。「おいでになる」「いらっしゃる」のような表現も外で起きることに「なる」「ある」という畏敬を込めたことから生まれた尊敬語です。

古代の心性では、「自然のこと、遠いことと扱い、自分はそれに立ち入らない、手を加えていない」とするのが、最高の敬意の表明でした。その表現が言語形式の上に定着し、後々まで伝承されて、自発の助動詞ル・ラル、後のレル・ラレルが同時に尊敬の意を表し、現代に至った。だから、尊敬形にはナルを使い、レル・ラレル・アルの付いた形があわせて使われているというわけです。

上下の概念が家父長制という制度から人為的に表現されたのに対して、ヤマトコトバに由来する遠近の表現は自然のようなどうにもならないものを敬意を払いながら理解しようと生まれたものだということに日本の文化的なものを感じます。

言葉は相互理解の手段であり規範でもある

言葉について、著者はあとがきで次のように述べています。

言葉は制度とか決まったものとかではない。しかし思うままに造形する絵画のような、主体性だけによってなされる表現行為でもない。言葉には社会的な規範がある。その規範にかなう形式に従わなければ、主体的に自分の気持ちや事柄を相手に表現することはできない。受け手は規範に従って表現を受け取り、理解につとめる。聞くことも読むことも、主体的な能動的な行為です。それは規範に従うことを通して成り立つ。言語とはそういう表現行為、理解行為の全体をいうのではないか。

言葉を発する側はもちろん、受ける側もその規範を理解してコミュニケーションを取ることで互いの理解を深めあうことができる、言語はそういう能動的な道具なのです。

「ハ」と「ガ」の違い

例えば、「私は文章を書いている」と「私が文章を書いている」では、意味がどのように変わって、どのように理解されるのか?というように、たった1文字の言葉の選び方によって表現が決まります。その1文字の違いをお互いに理解しコミュニケーションの規範にすることで相互理解が深まります。

「ハ」の使い方は問答形式、静態的記述

「ハ」を使う場合は場が設定されたり状態が設定される、静態的な表現になります。

  • 話の場の設定:山田くんはビデオにうずもれて暮らしている
  • 対比:山田さんは碁は打つが将棋は指さない
  • 限度:四時からはあいています
  • 再審:美しくはなかった

「ガ」の働きは動態的、新事実発見的

「ガ」を使う場合は状態の変化や生まれた場面をとらえる、動態的な表現になります。

  • 名詞と名詞をくっつける:彼が病気をして医者にかかった話は聞かない
  • 現象文をつくる:花が咲いていた

例としてあげた、「私は文章を書いている」と「私が文章を書いている」についてもそれぞれ込められる意味が変わってきます。例えば、前者は「私」に軸が置かれ、食事したりネットを見たりすることもあるけど、今この場では文章を書いているんだよ、という意味になります。後者では「文章」のほうに軸が置かれ、はてなブログでは様々な人が文章を書いて公開しているけど、今この文章を書いているのは私なんですよ、という意味に読み取れます。たった1文字ですが、相手に何を伝えたいか、どの言葉を選べば意図が伝わるかを考えて選ぶことが重要です。そして、どれを選ぶかは自分本位ではなく、共通の規範を理解して選択する必要があります。

相手をよく理解しようと努力する

前述のあとがきで、著者は以下のように考えを述べて締めくくっています。

言葉は天然自然に通じるものではなくて、相手に分かってもらえるように努力して表現し、相手をよく理解できるようにと努力して読み、あるいは聞く。そういう行為が言語なのだと私は考えています。

どの文章術の本にも良い文章を書くには他者理解が重要だと書かれています。他の文章術の書籍とは視点を変えて言葉の由来などの歴史的背景にまで踏み込んだ書籍ですが、他者理解に努めるということが文章表現なのだと締めくくっている点は共通しており、文章スキルを高めるためには忘れてはいけないポイントだと改めて理解できます。

【勉強会メモ】DevRel/Online #1 〜初のオンライン開催〜

devrel.connpass.com

  • 日時:2020/03/11(水) 19:00 〜 22:00
  • 場所:オンライン

DevRelとは「Developer Relations」のことで、簡単に言うと開発者向けのマーケティング活動のことのようです。最近、自社のイベントが活発で(コロナ騒動になる前ですが)それに絡む機会が増えてきたというのも参加の理由ですが、何より大阪ではあまり機会の無い種類のイベントということもあって参加しました。諸事情により作業の合間に横目で見る感じでの参加になってしまったのでやや雑なまとめになっています。そういう参加の仕方も可能という意味ではオンラインはありがたいですね。

DevRelの基本とオンラインミートアップの作り方

MOONGIFT 中津川さん

speakerdeck.com

Developer×PR = RevRel

DevRel担当者は開発者の良心

  • 関係性を保つ
  • 人の声を聞いて開発に活かす
  • それぞれケアする

PR=広報+傾聴

なんで開発者?

  • マーケティング⇒ドリルを売るな穴を売れ
  • 開発者は超かっこいいドリルがほしい

開発者はマーケティングではリーチできない誰かにサービスを提供できるようになる

  • 開発者がプラットフォームを魅力的にする
  • プラットフォーム上で動くアプリが魅力的だからみんな使う
  • DevRelを通じてそういう開発者にソフトを作ってもらう

プラットフォームの可用性を広げる

DevRelの4C

  • Code
  • Content
  • Conductor
  • Communication

今日はコミュニケーションの話

なのにコロナ

  • 人が病気になったり、なくなったりする
  • RevRelCon Tokyoが中止に
  • オフラインイベントができない
  • ハンズオンがやりづらそう

プラス要素

  • オンラインイベントが増える
  • 時間、地理的束縛なくイベントに参加
  • 満員電車に乗らないでいい
  • 会社にいかなくてもいい
  • 学校に行かなくてもいい

意外と悪いことばかりじゃない

オンラインミートアップの始め方

基本的な作り方

  1. テーマを決める

    • コミュニティ=同じ共通点を持った人間の集まり
    • 広すぎず、狭すぎず、車輪の再発明にならず
    • 同士を募る
  2. イベントを企画

    • コンテンツを決める
    • 登壇者あつめ
    • ハッシュタグ
      • オンラインでは話したくないという人はいる
    • オンラインだと1ヶ月前は長すぎる?
  3. 集客

    • SNSとか
    • 既存と変わらない
  4. イベントを実施する

    • 反応が見えづらい
    • ラジオのMC気分
    • Zoom/Whereby/Google Meet/WebEX/YouTube
    • ClusterなどのVRチャット
    • 拡散を考慮する
      • オンラインイベントはその中でチャットしてしまうので拡散が弱い
      • 次回のイベントに来てもらうために、今回の参加者の拡散力を頼る
  5. 参加者を保持する

    • オフラインイベントほど積極的な対話が生み出せない
    • Slackへの誘導など、イベント後の対話を生み出す工夫が必要
    • イベントは一期一会なので、あらかじめ準備しておく

オンラインならではのTips

Cluster

  • VRチャットサービス
  • 登壇者視点で見れば、参加者がいるのが分かるのが嬉しい
  • 普段感情が出しづらい日本人にしてもエモーショナルになりやすい

cluster.mu

Zoom

  • 一番安定性、音声品質が高い印象
  • 無料で複数人は40分
  • 月2000円

zoom.us

YouTube Live

  • 100人を超える参加者が集まった場合も加納
  • 遅延が長い

www.youtube.com

  • OBSはマシンパワーを使う
  • 配信PCは配信専門になるので別途PCが必要
  • 配信PCもZoomに入っていると音がハウリングする

参加者を留めておく方法

オンラインイベントを実施する上で私は何を考えどう行動したか

鈴木さん@Microsoft

speakerdeck.com

イベントの開催に関する政府のメッセージ(政府)

www.mhlw.go.jp

カンファレンスの開催状況

forest.watch.impress.co.jp

イベントキャンセルの判断

  • DroidKaigiのスピード感、透明性
    • オンラインに切り替え
    • 3,000万円の赤字?

決行したイベント、キャンセルしたイベント、それぞれの主催者の判断を尊重してほしい

オンラインイベントという選択肢

  • スピーカーやスタッフがスタジオに集まって配信
    • 現地でのコミュニケーションが取りやすい
  • 全ての関係者が同じオンライン上で参加
    • やや難易度は高まる

blog.granica.io

事例1:MS Open Tech Night

  • MS主催
  • これまでもオンラインを並行(元々リモート参加のほうが多い)
  • Zoom使用

msdevjp.connpass.com

事例2:VS Code Meetup

  • 有志のコミュニティ
  • 毎回オンライン参加者が多い
  • LT募集
  • 機材トラブルで40分押し
  • 最大視聴者数500名超

vscode.connpass.com

事例3:Teams Live/Zoom/YouTube Live

dev.to

オンラインイベントへの不可逆な流れ

オンラインイベントが当たり前になっていく?

  • GitHub Japan Meetup Workshop⇒中止
  • 韓国では実施した⇒どうやった?確認中

Lift and Shift

  • オフラインのイベントを移植
  • オンラインファーストの流れ

modernization

多くのコミュニティがオンライン前提に

  • デジタルの非同期コミュニケーション+オンラインイベント

Meetup video shooting Meetup

mvsmjp.connpass.com

マニュアルを作ることを目的

Online Demoを通じてスピーカーの注意点をまとめてみる

おだしょーさん@Microsoft

Azure Cosmos DBからMobile App作るデモでしたので割愛。

[LT] オンラインイベントやってみた youtube Live編

kondoyukoさん

nyamucoro.connpass.com

cluster.mu

  • ファイルアップロード機能に連携する

よかったこと、やりにくいところはnoteへ

note.com

[LT] PDUデザインから設計するDevRel

ayatokuraさん

speakerdeck.com

全てが私たちのお客様と考えて行動する

私達のゴール(プラットフォーマー

開発者をヒーローにする

ルール1:開発者と話をする

  • P:デベロッパーの文化やスタイル
  • D:ユーザーの文化やスタイル
  • U:自分たちの文化やスタイル

ルール2:開発者にとって何が一番良いのかを考えて行動する

  • エンゲージメント
  • 多くの開発者が最近考えていること
    • どの言語をやっておけば良い?
    • どうやったら年収をあげられる?
    • フルスタックじゃないとだめ?

ルール3:技術情報を提供する

  • 技術の未来を信じ、熱量を持って伝える

ルール4:開発者の困ったを一緒に解決する

  • 気づき⇒学ぶ⇒チャレンジ⇒採用

ルール5:開発者をヒーローにする

外資プラットフォーマーの課題

  • 海外と日本の開発者文化が異なる
  • 時差がある
  • 言語の違い

【勉強会メモ】デブサミ再演!クリエーションライン安田氏が語るどん底からのジョイインクジャーニー7年記

hacker-life-lab.connpass.com

  • 日時:2020/03/06(金) 19:30 〜 21:00
  • 場所:オンライン

オンラインで再演されるとのことでデブサミ不参加なので参加しました。コロナ騒動になってから初めてオンラインの勉強会に参加しましたが、オフラインとは違った雰囲気で発表する側は特に慣れが必要そうでした。視聴している側は普段の勢いで終わった後に普通に拍手しそうになりましたが。

ジョイインクは言わずもがなかと思いますが、社員の喜びを第一とする企業文化を作ってきた米国のメンローイノベーションズ社の取り組みについて同社CEOのリチャード・シェリダン氏が書いた書籍です。自立的な組織という点でアジャイル開発のプラクティスを多数取り入れているため、アジャイル開発の事例としても広まっている本です。

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

今回の発表は、日本でこのジョイインクのような会社をつくりたいという素晴らしい思いを持って取り組んでこられた、クリエーションライン安田氏の7年間の取り組みが紹介されました。経営者の立場からの発表ですが、現場の立場で参考にできる部分もたくさんありますし、こうした事例があるということを活用して周囲を巻き込んで良いチームや組織の文化をつくっていくこともできると思います。

私個人の感想としては、いろんなかたちのジョイインクを生み出せると良いなと思いました。Joy,Incではサブタイトルにもある通り、ヒエラルキーのない組織に注目されがちですが、現実的には大小あれどヒエラルキーがある組織のほうが大多数です。ではそのような企業から社員の喜びを第一とする文化は生まれないのか?と言うとそんなことはないと思いたいです。

今回のクリエーションライン社の発表も、メンロー社の事例のコピーではなく自社に合わせた形を模索したうえで取り入れており、ヒエラルキーをなくすことを目的としているわけではなく、あくまで社員の喜びとは何か?に向き合って形をつくってきた結果であると思いました。なので、ヒエラルキー型組織の一員である私も良い部分は参考にして、自分の会社が別の形のジョイインクになればいいなと思いました。

余談ですが、私の会社の場合は「喜び」ではなく「楽」が理念に含まれているので、JoyではなくEnjoyであり、いろんなかたちのジョイインクが生まれるような製品を開発できるようになることもミッションに含まれるかもしれないと思いました。

日本にJoy,Incを創る! ぼくらのジョイインクジャーニー 3年間の軌跡

デブサミの資料はすでに公開されています。

www.slideshare.net

2013年:どん底

社員30人ぐらい

  • 悪いことがどんどん起こる
  • 負のスパイラル
  • 色々悩んだ

なぜ会社をやっているのか?もう1回リスタートしよう

  • 原因は自分自身だと気づいた
  • だめなリーダー、だめな経営者
    • 目先の売上、利益しか考えていなかった
    • ビジョンや理念もなかった
    • メンバーはどういう方向に向かっていけばいいか分かっていなかった

2017年にJoy, Incに出会うまで

2014年:TGIF(社内懇親会)

  • メンバー間の交流、チームのコラボ
  • 参加者が固定化、マンネリ化
  • その後ひっそりと終了

何かやるときは目的を明確化

  • それが伝わるまで伝える

2015年:全体会議

  • 月曜10-11時
  • 悪いところを見つけて改善しようとする

月曜の朝からつらい

  • 人生をより良くするためには?
  • 仕事をより楽しくするには?

少しでも良くなるようにと思ったが

  • だれも反応しない

続けていくうちに何人かがフォロワーがでてきた

くじけず続ける

2016年:ヴァル研究所さんへ見学

  • リーダーとか何人かを連れて行った
  • これ以降、付箋を使ったり振り返りをするようになった

巻き込み方が大事

2017年:「強いチームの作り方」ワークショップ

  • アトラクタ、原田さん吉羽さん
  • この後、社内の有志で改善チームが立ち上がった

大事なことにはちゃんと投資する

  • ワークショップの投資だけでなくメンバーの稼働も含めて
  • そういう場がないと成長につながらない
  • 外部からの支援があることで成長につながる

Joy, Inc.登場

  • 仕事が全部ペアワーク
  • ヒエラルキーない
  • 情報の可視化
  • デイリースタンドアップミーティング
  • メンローベイビー
    • 子供を会社に連れてくる
    • 自分の子供の初めての大切な瞬間を見逃さないように

自分たちと違いすぎて遠い世界の物語のように感じた

日本に来て公演→RSGT2018参加

  • こんなに嬉しそうに語りたい
  • 明けの全体会議を変えた
    • 大幅に変更する
  • もっと楽しく仕事する
  • お互いを知るためにリレートーク

実践していること

  • Weekly朝会
    • ふるふるリレートーク
    • ふるふるするほど褒める
    • 日本人の気質もあるがあまり面と向かって褒めない
    • あえて褒めるのはいい機会
  • 雑談
    • チームワークレベル1~3をカバー
    • 業務として雑談をする
    • エンゲージメント上がった
  • 財務情報フルオープン
    • 議事録なども全て
    • あらゆる情報を公開している
    • 主体的に動くためには情報がないと判断できない
  • CLキッズ(会社に子供が日常的に来れる)
    • 学校帰りに会社に来る
  • Family Day

クリエーションラインでやっていることまとめ

  • ヒエラルキーがない組織
  • ペアワーク
  • あらゆる情報の可視化
  • Weekly朝会
  • CLキッズ

許可を求めるな謝罪せよ(失敗してもいいから素早く実行する)

未来編

日本の色々な会社にJoy,Incの文化、働き方を広める

会社の文化グラフを会社の業績を重ねたら同じだった

  • 会社の文化がよくなる
    • 良い成果が生まれる
    • 会社の業績がよくなる

良い成果

  • 労働残業時間6.95時間/月
  • 教育・新技術への取り組みは全体の30%

Menlo Innovationsへ訪問

  • スキルレベルの可視化
  • 誰と誰がペアでどのプロジェクトの仕事をしているかが可視化
  • プロジェクトの状況の可視化
  • ビジョンの可視化

素晴らしい文化は特別なものではない、普通のもの

【読書メモ】管理しない会社がうまくいくワケ

『自分の小さな「箱」から脱出する方法』のビジネス編です。管理型マネジメントの限界を指摘し、自立型組織を目指すための価値と組織の一人ひとりが持つべきマインドセットについて書かれています。今回は「箱」という表現をあまり使っておらず説明もあまり出てこないので、深く理解したいなら前著と一緒に読むほうがお勧めです。前著の読書メモは下記参照。

radiocat.hatenablog.com

とはいえ、「箱」という表現は本書では「内向き思考」として説明されているので前著を読まなくても内容は十分理解できます。

外向き思考(アウトワード・マインドセット

本書の最も重要なテーマが「外向き思考」です。マインドセットを外向き思考に変えることで大きな変化が生まれると述べています。ポイントは「ものの見方」「他者との関係性」「他者に対する責任のとり方」の3つを根本的に変化させることです。

「物」が「人」 に変わるとき、イノベーションが起こる

自分だけに焦点を合わせて行動するとき、人は周囲のすべてを「物」として見ています。これが「内向き思考」です。このマインドセットを、周囲の人たちの「ニーズや目的に関心をもつ」ように変え、そのニーズや目的のために役立つように行動を変えていくのが「外向き思考」です。書籍の中では、内向き思考で行き詰まった企業やNBAのチームが外向き思考に変わることで大きな成果を達成した事例がいくつか紹介されています。

外向き思考の3つのパターン

外向き思考に変わるために、次の3つのパターンが紹介されています。

  1. 相手のニーズ、目的、課題にしっかり目を向ける
  2. 人の役に立つように適切に努力する
  3. 自分の仕事が相手に与えた結果を理解し、それについて責任を負う

人がなかなか外向き思考になれない理由は「自分自身」にあります。「他者を理解すること」から目を背けることは、その人の人生を悩ましいものにする最大の要因となり、個人的にも社会的にも大きな代償を払うことになると述べています。自立型組織とは一人ひとりが3つのパターンで行動するマインドセットを持っている組織と言えます。

マネジメントの役割

ここで、かの有名なドラッカーのマネジメントを振り返ってみると、マネジメントは以下の3つの役割があると述べられています。

  • 自らの組織に特有の使命を果たす
  • 仕事を通じて働く人たちを生かす
  • 自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則 より

改めてこの3つの役割の意味を考えてみると、(特に2つ目と3つ目では)マネジメントの役割としても外向き思考が求められていることを読み取ることができます。

drucker-studies.com

また、弊社のマネジメント層が持つべきマインドセットとして定義されている リーダーシッププリンシプル を改めて読んでみても「外向き思考」の要素が随所に込められているのがわかります。

つまり、マネジメント視点で読み解くと「外向き思考」はマネジメントスタイルに関係なく必要なマインドセットだと言えます。

自立型組織のマネジメントとは

では、管理型マネジメントと自立型組織のマネジメントの違いは何か?について考えてみます。本書では従来の管理型マネジメントは行動を管理するものと捉えていますが、それだけでなく一人ひとりのマインドセットにも目を向けて組織的にアプローチすることで大きな成果が得られると述べられています。

マインドセットを変えようとした組織は、行動の変化だけにアプローチした組織よりも4倍も成功する率が高い

まずは組織のリーダーがマネジメントの役割の一部である「外向き思考」をしっかり行動で示し、組織の一人ひとりが同じマインドセットを持って行動できるように支援していくことが自立型組織のマネジメントと言えます。そう考えるとコーチングや1on1も外向き思考の支援活動の1つであり、 0秒リーダーシップスタンフォード式最高のリーダーシップ は外向き思考を含む行動スタイルであるように思えます。
まとめると、本書のタイトルにある「管理しない会社」の意味するものは「自立型組織に変えていくこと」であると想像できますが、さらに紐解いてタイトルを言い換えるなら「行動を管理しないでマインドセットの変化を支援する会社がうまくいく」ということだと言えるでしょう。