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レディオキャットハテナ

Scrum Fest Osaka 2020で「スクラムちゃうがなと言われてもやってみぃひん」という発表をしました

弊社はスポンサーもやらせていただいていて、参加レポート的なものは会社のブログに上げると思うので、ここでは個人的な感想などを当日のテンションそのままで書き残しておこうと思います。

去年も登壇させて頂いたのですが、今年はコロナの影響で中止になるのかな?と思っていたらオンラインでやるとの連絡が来ました!

正直なところ、この状況では去年のようなイベントはできないだろうと完全に油断していたので、まさか開催されるとは思っておらず慌てて準備に着手しました。

しかも、オンラインということで大阪という地域に閉じず、全国のコミュニティーを集めて19トラックのイベントになるとのことでした。これはとんでもないことになったな・・・というのが正直な感想でした。

そこから1ヶ月ほど、このブログの更新も止めて、読書や勉強会参加の時間も削ってひたすら発表内容を考える時間が始まりました。。。

オンラインのイベントで何を得たいのだろう?

そもそもオンラインのイベントは参加した経験も少ないので、発表のしかたも、何を求められているかもよくわかりません。それに加えてコロナの状況です。

  • 発表のしかた、空気感が全然わからない
  • 社会的状況の大きな変化によって、参加者の需要も変わりそう

イベントの実施が決まった当時はまだ日本中が自粛して家で仕事をしている人が大半という状況です。この状況にどう対処していこうかとみんなが考えている状況で、オフィスで取り組んできた実践例を聞きたい人がどれだけいるんだろうか?とまず不安になりました。正直、何を求められているのか全くイメージできません。

とはいえ、無い袖は振れないわけで、タイトルや発表テーマも事前に決まっているのでやるしかありません。そんな中でひとつ思い至ったことが、自分自身がやってきたことの葛藤や苦悩など、内面の心情を発表に表現できないかということです。自粛によってひとりで考えたり想像する時間が増えたのではないかと思います。コロナ以前にやってきたことを思い出したり、コロナが落ち着いたら何をやろうかと考えたりする空気感をスライドと発表に注入できたら、オンライン越しに共感を持ってもらえるのではないかと思ったわけです。

猫をしゃべらせる実験

その後、いろいろ試行錯誤した結果、その自分の葛藤や苦悩を猫にしゃべらせるという実験を思いつきました。オンラインのイベントはラジオを聞いているような感覚になると感じていたので、スライドにボイスで合いの手を入れるような感じにしたら、おもしろそうだなという発想です。

しかし、このボイスがまた色々と大変でした。いくつかアイデアを試してみました。

Macの音声読み上げ機能

発表で使うMacがそのまま使える、ギリギリまで編集がしやすい、音声がクリアということで、これができれば一番良かったのですが、ライセンスの関係でNGでした。

自分の声をボイスチェンジャーで変換する

これもMacがそのまま使えて、編集どころか当日ライブでやれるかも?と思いましたが、スライドづくりも時間がかかるのに機材などを揃えて練習するのが大変そうということで断念。あと、自分でしゃべると自分の話し方の癖が出るので、声を変えただけで猫が喋っている感じが出せるかという不安もありました。チャレンジしたらおもしろそうですが、少し時間が必要なのでまた別の機会にしたいと思います。

ライセンスOKの音声読み上げサービス

最終的にこれを採用しました。高度なソフトを使っても良かったのですが、Webでどこからでもアクセスできるほうが直前まで資料の修正に合わせて音声を作り直すこともできるので、以下のサービスを使わせてもらいました。

note.cman.jp

音声読み上げ機能全般に言えることですが、普通にテキストを読み上げるだけだと発音が変だったり、関西弁の言葉が違和感ありまくりになるので、「ゃッてみーひんッ?」みたいな感じでカタカナとか「っ」とかを組み合わせて最低でも猫に喋らせてるっぽい話し方を再現するのが大変でした。

作成したスライドの一部を紹介しておきます。録画した本編はイベント参加者向けに一定期間公開されるようですので、参加したかたは見てみてください。

youtu.be

ちょっとした「うっ」は成長のチャンス

これは、基調講演の永瀬さんの言葉です。本当にそのとおりだなと思いました。そして、この1ヶ月間いろいろと準備に思考錯誤してきて大変だったけど、自分なりに成長できたから良かったんちゃう?と言ってもらえたような気がします。

カンファレンスは実験の発表会にしましょう

基調講演の最後は上記の言葉で締めくくられました。本当にいろいろと実験できてよかったです。イベント全体が実験に満ち溢れていました。参加者全員がDiscordのメインホールに集まったときは、ものすごい勢いで流れるチャットのテキスト量に圧倒されました。大規模なオンラインイベントってこういうものなんだな、という学びが得られました。

Scrum Fest Osakaは本当に素晴らしいイベントでした。コロナに負けない!という勇気ももらえた気がします。機会を与えて頂きありがとうございました。
来年はどういう形になるかわかりませんが、また参加したいです。

www.scrumosaka.org