【読書メモ】ロジカル・ライティング
本書はロジカル・シンキングを意識してロジカルな文章作成を行うための手法をまとめたものです。ロジカル・シンキングを意識するとはどういうことかというと、ロジカル・シンキングの基本であるMECEとSo What?/Why So?を使い、ピラミッド構造で論理をまとめることです。著者によるロジカル・シンキングの本もあるので、これらの基本要素はそちらに詳しく書いてあるものと思われます(未読のため想像)。
ベースはMECEとSo What?/Why So?
あまり深く解説する必要はないと思いますが、ロジカル・シンキングの基本は次の2つの要素です。
以下のように探せば参考サイトがたくさんみつかります。
論理をピラミッド構造でまとめる
MECEとSo What?/Why So?をどう使うかというと、ピラミッド構造になるように論理をまとめます。
論理とは、問いへの答えを構成する結論と複数の根拠を、縦と横の2つの法則性で構造化したものであり、3つの要件を満たす。
So What?/Why So?の流れでだから何で、なぜそうなのかを説明し、説明の根拠がMECEの関係になるように漏れなくダブりなく根拠を示します。
前述と同じ参考サイトによる解説
テーマを問いに置き換える
順序が逆転しましたが、ピラミッド構造でまとめるためには、まず書こうとしているテーマを「問い」に置き換えます。例えばロジカル・ライティングがテーマであれば、ロジカル・ライティングとはどういう書き方で、どういうスキルで構成されているのか?という問いに答えます。
まず、自分が書きたいこと、書けることを書くのではなく、「『問い』に答えること」が必要
これが前述の要件1の部分です。この要件1を満たしたうえでロジカル・シンキングのテクニックで論理を整理していきます。
コミュニケーションの設定
テーマの部分についてはコミュニケーションの設定の4つの要素が重要だと述べられています。
- テーマ
- 期待する反応
- 読み手
- 書き手
これらは文章を書くための根本的な要素であり、以下のように根っこのようなものだと述べています。
「何について、何のために、誰が、誰に向けて書くのか」という、文書作成の根っこのようなもの
つまり、読み手の求めること、期待していることをしっかり理解しておくということです。コミュニケーションの設定が適切でなければ、いくら論理をきれいにまとめても読み手には伝わりません。同様のことは他の文章術の本でも様々な表現で述べられており、文章を書くということが読み手を意識したコミュニケーションの手法だということが理解できます。