【勉強会メモ】Osaka Mix Leap Study #0 - ヒトに伝えるデザイン
場所:ヤフー株式会社 大阪オフィス
日時:2017/09/26(火) 19:30 〜 22:00
テーマ:ヒトに伝えるデザイン
Yahoo!JAPANの考えるUIデザイン
スピーカー:宇野 雄さん (ヤフー株式会社 UIデザイン黒帯)
- 1日にヤフーのサービスを見ている…9,000万人
- 1ヶ月に何ページ…700億ページ
ヤフーニュース
- 契約200社
- 300媒体
- 4,000本/日
- 月間152億PV
A/Bテスト
- 1%PVが減ると-1.5億PV
- アイコンを変えるだけで大騒ぎ⇒例)ニュースのカメラアイコン変更
- A/Bテストは瞬間だけ見てもわからない
- ユーザーは瞬間的に反応する
- 徐々に慣らしていく必要がある
サービスを全ての人に届けたい
ヤフーニュース編集部の拠点
八戸、東京、大阪、北九州 ⇒地震などの災害があってもニュースが配信できるように
サポート環境
圧倒的普通
- ヤフーがコンテンツを持っているわけではない
- サイト自体に色をつけてはならない
Yahoo!JAPANデザイン原則
- シンプル
- ユニバーサル
- 軽快さ
- 美しさ
- !(オドロキ)
ユーザーから見たらデザインが全て
ユーザーファーストとは?
- 記事を見るユーザー
- 記事や広告を提供するコンテンツパートナー
⇒両方ユーザー どちらかが欠けてもだめ
- 広告⇒ユーザーにとってマイナスなユーザー体験があれば断ることもある
- 代わりにデザイナーも売上にコミット
- ヤフーらしいデザインとは?⇒「どこを切ってもYahoo!JAPAN」
- ユーザーは日本人全員
- ユーザーの操作に対する期待値から考える
ルールは常に作り続けるものである
- ルールを作る
- ルールを破る
- それがまたルールになる
⇒その時代に合わせたルールがある
縛るためのルールではなく攻めるためのルールでありたい
デザイナーの攻め方
- 発見は定性から
- 判断は定量から
A/Bテストを過信してはいけない
- 数字は出るが結果が何故かはわからない
- 成果が出ても再現性がなかったりする
- 時間が経過すると状況が変わることもある
⇒ユーザーにヒアリングやアンケート
⇒一番大事なのはPDCAをまわすこと
みんなで考えるデザイン
- 増え続けるデザインスキル
- 1人でやる量を超えている
- デザインはチームで作る
- デザインもみんなで考える
デザインもGitHubで管理
issueを立ててエンジニアにも混ざってもらう(全ての職種にオープンにする)
これから様々なデバイスが登場(Google Homeとか) ユーザーとの接点と体験によりフォーカス
1億2千万の心に響くデザインを
「人に伝えるデザインとは」の分解
スピーカー:中村 征士さん(広告代理店 アートディレクター)
デザインにおける4つのハードル
デザインで何かを伝えるためにはハードルがある
- 見つけてもらう
- 理解される
- 手に取られる・お金を払う
- 長く愛される
①見つけてもらう(1秒)
見てもらうデザイン →広告、パッケージ、ネーミング
例)
- コンビニの商品陳列
- 豊かに見えるけどうるさい、主張が強い
- RAIZEN(エナジードリンクの事例)
- クールなパッケージ
- ライバルと同じ土俵に乗らない
②理解される(10秒)
より深く知ってもらうデザイン →コピー、説明文、ストーリー
例)
- スチームと完璧な温度制御で感動のトーストを実現するトースター
- トーストを科学する
③手に取られる・お金を払う(数分〜)
デザインの確認 →質感、手触り、操作感 プロダクトのディテール、パッケージ
④長く愛される(数年?)
→マーク、プロダクト、パッケージ
例)
デザインでうまくいっていないときは4つのどこかでつまずいているのではないか
- ①と④のハードルはすごく食合せが悪い
- 相容れないことのほうが多い
- ②商品自体の魅力を掘り下げる
- ③仕上げの部分、商品を磨き上げる
わかりやすければ良いデザインなのか?
- 分かりやすい=飽きやすい
- スピードを重視すると長持ちしない(瞬間的にハネるがすぐ落ちる)
- 長持ちを優先すると時間がかかる(定着させるまでにお金がかかる)
まとめ
やや畑違いの勉強会だったがデザインの事を考える良い機会になってとても気づきの多い内容だった。ヒトに伝わるデザインには、もちろん理論やテクニックも必要だが、一番大事なのはそのサービスを利用するユーザーにとって大切な価値は何か、どうすれば価値が伝わるのかをしっかり考えて、サービスとしての答えを提示することではないだろうか。本編の中にもあったように、デザインはみんなで考えるものでありエンジニアもしっかり向き合うべきだと感じた。