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【読書メモ】スタンフォード式 最高のリーダーシップ

スタンフォード式 最高のリーダーシップ

スタンフォード式 最高のリーダーシップ

少し前に会社のマネジメント層で話題になっていて、これは読んで勉強しておかねばと思い読みました。基本的にはリーダーシップ理論にモチベーション理論やコーチング理論、行動心理学、EQなどの要素を取り入れて整理した内容になっています。アサーティブというキーワードと4つのスキルにまとめて、心理学の視点で丁寧に解説されているので、わかりやすく読みやすい書籍です。
著者はリーダーシップとは誰もが内面に持っているスキルであるとしており(詳細は後述)、マネジャーやリーダーだけでなく自己成長と組織の成果を求める多くの人におすすめできる書籍です。

リーダーシップは生き方であり、働き方

本書のタイトルである「スタンフォード式 最高のリーダーシップ」について、次のように述べています。

リーダーシップを身につけることで自分を成長させる。実際のリーダーとして、チームや組織で成果を出せるようになる。

リーダーシップの重要な成果の1つ目は組織を強くするということです。

リーダーは人を動かさねばならず、人はシステムやロジックではなく、心で動く
(中略)リーダーシップを備えた人がお互いに影響を与え合う職場は、組織として強くなる。

そしてもう1つは、個人の成長です。

決められた「一つのルール」に従えばよかった時代は、過去のものだ。これからは、自分の能力を最大限に活用し、最高のパフォーマンスを引き出す方法を、一人ひとりが模索する時代がやってくる。そう考えると、リーダーシップとは生き方であり、働き方だ。

個人が成長し、組織の成果を導き出すのがリーダーシップであり、誰もがその能力を持っているので、「生き方であり、働き方」であるとし、「 We are the Leaders 」と述べています。

アサーティブ・リーダー

冒頭で述べているとおり人は心で動くため、人の心を理解しなければ人を動かすことができず、リーダーシップは発揮できません。そのため、誰もが内面に持つとしているリーダーシップを理想的な方向に引き出していくことが重要です。その目指すべき理想のリーダー像が「アサーティブ・リーダー」です。アサーティブとは直訳すれば「主張型」「積極的」となります。筆者によるとアグレッシブとパッシブの中間的な考え方・行動力を持つのがアサーティブ・リーダーです。

自分自身を尊重し、人を否定することなく、自分とチームの利益のために行動できるリーダー

アサーティブ・リーダーの強みや特徴を次のように述べています。

  • 自信・自尊感情があり、「息の長いリーダーシップ」が発揮できる
  • 聞く耳を持ち、「信頼」される
  • 自分の意見やアイデアを、しっかりと「主張」できる
  • 「誠実」である
  • 人を「責めない」
  • 「責任感」がある
  • 「チームに必要とされている」と感じられる
  • 「難しいメンバー」ともうまくやっていける
  • 「何を期待されているか」を理解し、実行できる

そして、アサーティブ・リーダーに必要な4つのリーダーシップ・スキルが次の4つです。

  1. Authentic Leadership(本質的なリーダーシップ)
  2. Servant Leadership(支援するリーダーシップ)
  3. Transformative Leadership(変容をもたらすリーダーシップ)
  4. Cross-Border Leadership(壁を超えるリーダーシップ)

本書ではアサーティブについての解説のあと、この4つのスキルについて順番に説明されています。

オーセンティック・リーダーシップ

自分自身をよく知り、信念にもとづいて人のためにつくすことができる思考と行動がオーセンティック・リーダーシップです 著者によると、心理学の知見に基づいたオーセンティック・リーダーシップを磨く「5つの方法」があります。

  1. 弱さ(vulnerability、ヴァルナビリティ)を認める
  2. 「役割性格」を超える
  3. 「人」と比べない
  4. 自分の「生涯の大きな目的」を見つける
  5. 「超・集中状態」になる

自分を過信せず弱みを理解し、リーダーでありながらビギナーの心を忘れないこと。他者に共感し、自分の信念に従い取るべき行動をとります。「超・集中状態」ではマインドフルネスを取り上げています。マインドフルネスに関しては前著も広く読まれている書籍です。

スタンフォード大学 マインドフルネス教室

スタンフォード大学 マインドフルネス教室

サーヴァント・リーダーシップ

部下の能力を引き出して支援するのがサーヴァント・リーダーシップです。そのために必要なのが次の4つの行動です。

  • 人間関係づくりから
  • Ask, don't tell(語るのではなく、質問せよ)
  • 任せる(失敗していもいい仕事に速いうちにチャレンジさせる)
  • Fail early, fail often(速く失敗して失敗から学ぶ)

トランスフォーメイティブ・リーダーシップ

心理学でいうtransformとは、本質から変わる「変容」であると同時に、自分が本来持っている可能性を引き出し、活用して開花させる

単に変容させるのではなく、その人の長所や特性を理解し可能性引き出すのがトランスフォームです。そのためには上司ではなく「メンター」として次の行動が重要だと著者は述べています。

  1. individualized(「個人」に働きかける)
  2. intellectual(「知的」に刺激する)
  3. Inspirational(「心」を引きつける)
  4. idealized(「理想のモデル」となる)

コーチングなどのスキルが求められるのがこのリーダーシップだと思います。

クロスボーダー・リーダーシップ

著者は、IQ,EQの次にこれから注目される能力が「CQ(Cultural Intelligence Quotient)」= 文化の知能指数 であるとしています。まずは自分を縛る「壁」を理解することが重要です。

  1. 文化・習慣
  2. 行動様式
  3. 前例

そして、チームを断絶する「壁」にも目を向けます。

  1. パワー
  2. 男女
  3. 世代・年齢
  4. ステレオタイプ

壁の存在を理解し、マネジメントするのがクロスボーダー・リーダーシップです。

参考

以下のサイトに著者が書いた3つの記事があります。これらを読むことで4つのスキルを持つアサーティブなリーダーのイメージがより具体的になると思うので合わせて読むと良いでしょう。

toyokeizai.net